仮作成中

仮作成中

赤ちゃんのいる家庭のテンションに、自分が染まっていく話

福岡に来ている。気温は東京と変わらず10℃以上を超えない。寒い。

育休中の友人宅にお邪魔して、「赤ちゃんのいる暮らし」を経験させてもらうことになっている。

スケジュールとしては、夜はホテルで寝泊まりをして、朝、30分ぐらいかけて彼女たちの家に行く。日中は、家の中で私は仕事を、彼女たちは育児をして過ごす。昼ごはんと夕ごはんを一緒に食べて、夜になったらホテルに帰る。そうやって今日は4日目の朝。今日は雨。変わらず寒い。

東京から福岡にやってきた初日、やっほ〜久しぶり〜的な感じで友人宅に到着。どもども、と家にあがりこんだら「いらっしゃ〜い!そーちゃんよかったね〜!(わたし)が来てくれたよ〜〜♪♪」

おお……え?そんな感じだっけ?いや、おけおけ、分からんけど様子を見よう。20年来の親友の、見たことないテンションに困惑している。

だけど、困惑も自然と慣れに変わる。

赤ちゃんにご飯を食べさせる時も、おむつを替える時にギャン泣きしていてあやす時も、「よくできたね〜!!えらいね〜!!」「おいしいね〜!!!」「ブーン(高く持ち上げている)♪(歌う)」向き合っている間は、ずっとこのテンションなのだ。

声の高さも上がる。何オクターブあがってるんだろう?よそ行きの電話の声どころではない。

だけど、わたし自身がそんなふうになれるとは思えない。気恥ずかしい。「ブーン♪♪♪」って言えるかな……

そんなこんなで2日目も終わりごろ、夕方になってそろそろ帰るねという直前に、今まで人見知りで近寄ってくれなかったそーちゃんが、初めて身体的接触をしてくれた(キックで)。お母さんに抱っこされながら、連続キックをかましてくれる。そのリズムが楽しかったのか、キャキャと笑ってくれる。

(キック)「キャキャ!」

(キック)「キャキャ!」

「キ〜〜〜〜ック!!ドゥゥゥーーーーン!」「キャキャ!」

いや染まった。普通に言える。ぜんぜん言える。キーーーック♪♪♪ の後に効果音まで入れられる。ドゥぅ〜んとか言える。「赤ちゃんに向き合う大人の謎のハイテンション」そのもので、冷静になると笑えるのだけど、赤ちゃんを目の前にしては冷静ではいられないので、全然ドゥぅぅぅ〜ん♪♪♪なのだ。

かわいい。あんなに楽しそうに笑ってくれるの?ありがとうと思った。大人の世界に生きてると、どした?ってなるテンションだけど、一度馴染めば、むしろこっちの方が居心地のいいような気もする。要らぬ心配だった、無事に子どものテンションに染まれます。